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ふしだらと言わないで

第5章 慰み者の娘 2

「双葉です、参りました」
「うむ、入れ」



 書斎の部屋に参上する
 おじ様とは宴の日以来してない

 だから今日は抱かれると思って心の準備をしてきた

 たかだか14歳の娘がお化粧した所で変わるべくもないが…少しでもよく見てもらいたかった



「あの…」
「近くにきなさい」



 おじ様の隣に座る

 先ほどお仕事を見られたのを思い出して恥ずかしさが込み上げる



「…そう固くなるな
お前の評判はいい
笑顔が花咲くようだと」



 ますます赤くなる



「わしの前では違うが」
「え…」
「嫌われておるのだろう
わしといる時はいつも俯いておる」



 え…?



「旦那さま…?」
「大事な話がある
お前にとってもよい話だ」



 あの時と一緒だった
 ママを亡くした時と

 誰も助けてなんて言ってない

 私は今のこの生活を
 誰かに助けてと願ったか?

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