テキストサイズ

ふしだらと言わないで

第6章 慰み者の娘 3

「秘密の浮気はよくないですよ
それならば電話で。
奥様に繋いでくださいませ」



 大層驚かれている
 なぜだろう…

 電話を借りると
 綺麗な声の女性が出た

 少々無愛想だったが



「愛人の双葉と申します」
『は?』
「ご挨拶を、と思いまして
お時間取れないでしょうか?
私、奥様に会いたいです」
『…どこにいるの?』



 場所を言うと電話は切れた

 それから半刻もしないうちに
 桜さんは現れた

 手に持っていたカバンを落とす



「初めまして、奥様
カイトさまの愛人の双葉と申します」



 深々と頭を下げる
 笑顔で出迎えた

 着物を着た未成年の女性に
 九条院桜は唖然とする



「ふざけるんじゃないわよ!!」



 バチンッ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ