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ふしだらと言わないで

第6章 慰み者の娘 3

 言葉では表せない

 恍惚の表情で
 30も年上の人に唇を重ねる



 ――「これ」は
 どんなに願っても叶わない想い



 おじ様は毎日決まった時間に
 亡くなられた奥様の写真を眺める

 ほんの数分だ
 奥様が息を引き取った時刻
 それだけでわかった

 亡くされて十年以上経った今も奥様を愛してらっしゃること…



 頬が染まった
 そんなおじ様だから好きになった

 私が立ち入る隙はないのに…



 言えない
 秘密にする以外ない
 誰が信じよう
 迷惑になるだけだ

 切ない分、快楽に飢える

 まるで快楽の虜…体は正直で淫らに妖しく濡れて…だめだとわかっているのに「彼」より強く求めている

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