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FREE BIRD

第41章 別れ難い二人

細身の青年は僕達のテーブルに近づいてきた。


「すみません、ピアノ弾いていいですか?」


「あ…どうぞ、」


「是非聴かせて…」


青年は笑顔で会釈し、ピアノへ向かった。


「生で聴けるなんてラッキーね」


美穂さんは期待して青年を見つめている。


「練習だろ?」


少しだけその眼差しに嫉妬した。

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