テキストサイズ

FREE BIRD

第74章 新しい鳥籠

僕はダイニングテーブルに書きかけの用紙を広げ、僕の欄を記入した。


「お待たせ!終わったわ」


「ああ、僕は書いたよ。後は美穂の欄」


「うん、書くわ」


美穂はシンクで手を洗いタオルで手を拭き、更にエプロンで念入りに拭きながら椅子に腰掛け、用紙に目を落とす。


深呼吸を一つし、ボールペンを握り丁寧に書き出した。


少し右上がりの彼女の字を僕は少し鼓動の音を意識しながら眺めていた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ