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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】  再生

「とりあえず、この書状をご覧ください」
 維俊は昨夜の父との話を思い出しながら、ユンに手紙を渡した。恭しく差し出された書状を受け取り、眼を通していたユンの顔が見る間に強ばってゆく。
「黄内官、これは真なのか?」
「洪女官が偽りをわざわざ書状に書いて寄越すような人物とも思えませんが」
 確かにそのとおりだ。公正無私で明姫のためになら生命をも賭して動く―そんな人物だからこそ、観玉寺にいる明姫の許に遣わしたのだ。その洪女官が幾ら主人思いでも、明姫の懐妊をでっち上げるとは思えない。
「内侍府長、これより観玉寺に行く」
 ユンは声を張り上げ、支度のために立ち上がった。

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