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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第16章 第四話 【永遠の少女】 愛しき者

 だが、明姫には元々、罪状らしい罪状がないのも確かだった。中殿毒殺未遂に対しても無罪である可能性が高く、しかも彼女が無罪であるという確たる証拠まで出てきたのだ。大妃を筆頭とする廷臣たちの声を鎮めるために、やむなく若き王が断腸の想いで決断したのだ。
―廃妃金氏を復位させ、宮殿に再入宮させるものとする。
 突然の王の決断に、廷臣たちは色めきたった。御前会議は大揉めに揉めた。廷臣たちからは様々な意見が飛び交い、宮殿中に嵐が吹き荒れたといっても過言ではなかった。

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