身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第16章 第四話 【永遠の少女】 愛しき者
どうやら、ウンがくしゃみをしたらしい。と、傍らの大妃が狼狽えた様子で中殿に言った。
―池のほとりに長居をしすぎたようだ。赤児を冷たい風に長時間、当ててはならぬ。大切な世子に風邪を引かせては一大事、早うに戻りましょう。
遠くから見ても、その表情は孫を案ずる祖歩そのものであった。ウンを連れた王妃と大妃一行は早足で去っていき、明姫は茂みの影に隠れていたため、見つかることはなかった。
ウンが大妃には憎まれておらず、むしろ可愛がられている、大切にされていると知り、むろん嬉しくないはずがない。
―池のほとりに長居をしすぎたようだ。赤児を冷たい風に長時間、当ててはならぬ。大切な世子に風邪を引かせては一大事、早うに戻りましょう。
遠くから見ても、その表情は孫を案ずる祖歩そのものであった。ウンを連れた王妃と大妃一行は早足で去っていき、明姫は茂みの影に隠れていたため、見つかることはなかった。
ウンが大妃には憎まれておらず、むしろ可愛がられている、大切にされていると知り、むろん嬉しくないはずがない。