テキストサイズ

身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと

 誰もが訝しみながらも、時の権力者の威光の前に口をつぐみ、闇から闇へと葬り去られた事件だ。たかだか一介の下級官吏に何ができるとも思えず、かえって目障りだと消される可能性があった。
 しかし、ソンドンはユンの忠告を受け容れず、単独調査を進めていた。それが、領議政の耳に入らないはずがなかった。
「それでソンドンは殺されたのね」
 明姫が言うと、ユンは頷いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ