身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第17章 第四話 【永遠の少女】 波乱
―殿下、一生懸命に咲いている花を手折ったりなさってはいけません。特に子どもの前では、そのような情のないお仕打ちはお止め下さい。
明姫は心からユンに訴えた。
―この子は幼くても、やがてはこの国を担う世子です。ウンには民を労る優しい王になって欲しいのです。
その科白に、ユンは頭をかきながらぼやいた。
―いかにも、そなたらしい科白だな。済まぬ、今後はこのようなことはせぬゆえ、今日だけは大目に見てくれ。
その時、ウンの小さな唇がわずかに動いた。
―アバ。
それが、ウンが初めて喋った第一声となった。
明姫は心からユンに訴えた。
―この子は幼くても、やがてはこの国を担う世子です。ウンには民を労る優しい王になって欲しいのです。
その科白に、ユンは頭をかきながらぼやいた。
―いかにも、そなたらしい科白だな。済まぬ、今後はこのようなことはせぬゆえ、今日だけは大目に見てくれ。
その時、ウンの小さな唇がわずかに動いた。
―アバ。
それが、ウンが初めて喋った第一声となった。