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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)  

 あまりにも何度も吐くので、最後は血まで吐いたという。
「ただ事ではないわね」
 明姫は立ち上がった。咄嗟にヒャンダンが顔色を変える。
「どこにお行きになるのですか? まさか小花のところではないでしょうね」
「もちろんよ」
「いけません」
 ヒャンダンは両手をひろげて、その前に立ちはだかった。
「何をするの、そこをどきなさい」
 明姫がいつになく語気も荒く言うのに、ヒャンダンは怖いくらい真剣な顔で首を振った。

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