身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
領議政は幾度も頷き、無理に苦い薬を飲まされたような顔で続けた。
「虫も殺さぬような楚々とした風情でいながら、やはり、お若い殿下はあの女狐めにまんまと籠絡されましたな」
大妃がコホンと咳払いすると、領議政は狸を彷彿とさせる浅黒い顔をひくつかせた。
「これは殿下に対して、とんだご無礼申し上げました。さりながら、大妃さま、あの女狐はとんだ女ですぞ。実は―」
領議政は大妃の耳許に口を寄せ、何事か囁いた。見る間に大妃のこちらは美しいが何とはなしに狐を思わせる面相が蒼白になっていく。
「まっ、まさか、そんなことが」
「虫も殺さぬような楚々とした風情でいながら、やはり、お若い殿下はあの女狐めにまんまと籠絡されましたな」
大妃がコホンと咳払いすると、領議政は狸を彷彿とさせる浅黒い顔をひくつかせた。
「これは殿下に対して、とんだご無礼申し上げました。さりながら、大妃さま、あの女狐はとんだ女ですぞ。実は―」
領議政は大妃の耳許に口を寄せ、何事か囁いた。見る間に大妃のこちらは美しいが何とはなしに狐を思わせる面相が蒼白になっていく。
「まっ、まさか、そんなことが」