身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
これから生まれ出ようとする新しい生命は彼女にとって孫だった。しかし、大義名分のためには、情を殺さねばならぬときもある。ペク氏の天下を築くため、家門興隆のため、引いてはあの忌まわしい事件を知る者は根絶やしにして、後々の禍根を断つことが肝要なのだ。
大妃は白い手から溢れでる鮮血をまるで美味な果汁を吸うようにペロリと舐めた。
この血の色を忘れまい。息子の心を奪ったあの憎らしい女がいなくなろうが、自分にはいささかの罪悪感もないが、流石に腹の子ごと女を葬り去るとなると心は痛む。
だが、これは闘いだ。どちらが生き残るかどうかを賭けての。闘いに情けは無用。もし我が身が負ければ、こうして紅い血を流すことになるだろう。
大妃は白い手から溢れでる鮮血をまるで美味な果汁を吸うようにペロリと舐めた。
この血の色を忘れまい。息子の心を奪ったあの憎らしい女がいなくなろうが、自分にはいささかの罪悪感もないが、流石に腹の子ごと女を葬り去るとなると心は痛む。
だが、これは闘いだ。どちらが生き残るかどうかを賭けての。闘いに情けは無用。もし我が身が負ければ、こうして紅い血を流すことになるだろう。