身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
自分の身にまだ何が起こっているか、明姫はまだ少しも自覚はしていなかった。否、大体、他人を疑うことなどできはしない性分なのだ。ましてや、自分の身許が大妃側に洩れているとは想像だにしていなかった。
ヒャンダンは常に神経を研ぎ澄ませて明姫の周辺に気を配っていた。明姫の居室の前には常に信頼できる女官だけを配し、自分もまた側から離れない。
また運ばれてくる食事にも細心の注意を傾け、必ず自らが毒味をした上で明姫の前に出した。そこまで徹底しているからか、特に何事も起こらず、日は流れ、明姫は無事に妊娠九ヶ月に入った。予定日まであと残すところふた月だけだ。
ヒャンダンは常に神経を研ぎ澄ませて明姫の周辺に気を配っていた。明姫の居室の前には常に信頼できる女官だけを配し、自分もまた側から離れない。
また運ばれてくる食事にも細心の注意を傾け、必ず自らが毒味をした上で明姫の前に出した。そこまで徹底しているからか、特に何事も起こらず、日は流れ、明姫は無事に妊娠九ヶ月に入った。予定日まであと残すところふた月だけだ。