身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと
「客引きをしている妓生だな」
ユンは呟き、愛想笑いを浮かべた。
「済まぬが、今夜は先約があってな」
極上の笑顔は、女なら一度見れば永遠に忘れられそうにもない魅力的なのものだ。
ふーん、こんな笑顔もできるのね。
明姫は醒めた眼で、妓生に爽やかな笑顔を振りまくユンを半ば呆れながら見つめた。
「先約?」
妓生の視線がユンの傍らにいる自分に突き刺さるのが判った。何だか親の敵を睨めつけるように険のある視線だ。
「そう、見てのとおり、私の許嫁者とね。これから、どこか二人きりになれる場所を探そうと話していたところなのだ。な、お前」
ユンは呟き、愛想笑いを浮かべた。
「済まぬが、今夜は先約があってな」
極上の笑顔は、女なら一度見れば永遠に忘れられそうにもない魅力的なのものだ。
ふーん、こんな笑顔もできるのね。
明姫は醒めた眼で、妓生に爽やかな笑顔を振りまくユンを半ば呆れながら見つめた。
「先約?」
妓生の視線がユンの傍らにいる自分に突き刺さるのが判った。何だか親の敵を睨めつけるように険のある視線だ。
「そう、見てのとおり、私の許嫁者とね。これから、どこか二人きりになれる場所を探そうと話していたところなのだ。な、お前」