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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人  

 あとがき

 エメラルドグリーンの眩しい葉桜が美しい季節となりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
 今年の一月から四月にかけて書き継いできたシリーズ〝何度でも、あなたに恋をする〟がついに完結しました。三巻めまでは躊躇いもなかったのですが、完結編を書くに当たり、少し迷いが生まれました。
 というのも、当初は完結編の冒頭では、明姫は第一子を懐妊中のところから始めるつもりでした。しかし、一巻から書き継いでくる中に、ここは第二子を懐妊中ということにした方が良いのではという気になりました。
 そこで考えたのが、常道として、時間の流れを正しく追う書き方、つまり第一子を出産したところから書き始めるべきだという想いと、今一つは時間を飛ばして第二子懐妊中から書いた方が良いかという二つのアイデアでした。
 前者の書き方だとすると、当然ながら第一子を出産したことや、その死などは第四話の中では過去形、或いは登場人物の回想として語られることになります。それだと何だか話を随分と端折ったような気がしないでもない。
 しかし、その部分を敢えて、さらりと書くのもまたある意味では効果的なのではという想いもありました。悩んだ末、結果としては回想として描くという手法を選択しました。これをご覧いただいた方でよろしければ、どちらが良かったかを―文芸作品としての観点からでなく、単なる個人の感想としてでも結構ですので―教えて頂ければ幸いです。
 実は、この点については最後まで悩みました。しかしながら、この一つを除けば、ほぼ当初の予定どおりに進んだのではないかと思います。

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