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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻 

 傍らに寄り添う新しい中殿は十七歳。禁婚礼が発布された当時は十六歳で、対象年齢の上限ぎりぎりであった。国政に重きをなす権力者領議政は、新しい王妃の年齢について
―主上(サンガン)さま(マーマ)のお歳と新中殿さま(セイチュンジョンマーマ)のお歳を考える時、ご夫婦として、お二人の歳があまりに違いすぎるのもいかがなものかと考えた。
 と、言い訳めいた発言をしたものの、これについては、新しい王妃の容貌を眼にした誰もが一瞬にして悟った。
 何故、領議政がこの娘でなければならないと思ったのか。
 新中殿は何と十一年も前に亡くなった直宗の寵妃にうり二つであったからだ。

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