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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻 

 私は大きくなったらお寺に入って御仏に仕えながら、たくさん本を読んだり、皆の知らないようなことを勉強するんだ。幼い心に一途に思い定めていた。
 十代になって、そろそろ結婚話が出始めたときになって、春花は初めて両親にその気持ちを打ち明けた。父は別にあからさまに反対はしなかったが、母には大泣きされた。
 相変わらず母はずっと春花に結婚しなさいと言い続けていたけれど、父が取りなしてくれて、やっと寺に入るという希望を認めてくれたのだ。

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