身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
「私は殿下が大好きです。ひとめ見たときから、こんな素敵な方に嫁げる私は幸せ者だと思いました。だから、殿下も私ではない別の女の許に通ったりはなさらないで下さいね?」
「―判った。私には、そなただけだと約束しよう」
温嬪はユンが新たに三人の側室を迎えたことも、今は健康な王女が四人も生まれていることも知らない。彼女の中で刻は最愛の娘が息絶えて生まれた瞬間から、ずっと止まったままなのだ。
やがて歩いている中に温嬪の住まう殿舎の前まで来た。殿舎の前では弱り切った尚宮や女官たちが温嬪を探している。
「―判った。私には、そなただけだと約束しよう」
温嬪はユンが新たに三人の側室を迎えたことも、今は健康な王女が四人も生まれていることも知らない。彼女の中で刻は最愛の娘が息絶えて生まれた瞬間から、ずっと止まったままなのだ。
やがて歩いている中に温嬪の住まう殿舎の前まで来た。殿舎の前では弱り切った尚宮や女官たちが温嬪を探している。