身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
更に、その娘を後宮へと送り出す両親の心根も思えば哀れであった。修得の涙は何より、そういった娘を王妃として差し出した父親の心情を物語っている。
しかも、表向き、春花は許氏からではなく名門ペク氏の娘として嫁いできたのだ。ある意味、既に実家との縁は切れていると言った修得の言葉は間違いではなく、領議政の手前、おおっぴらに宮殿に娘を訪ねることもできない修得の苦悩も察するに余りあった。
今、別れたら、今度はいつ逢えるか判らない。見送る父親、見送られる娘、両者ともにその想いは同じであったろう。
しかも、表向き、春花は許氏からではなく名門ペク氏の娘として嫁いできたのだ。ある意味、既に実家との縁は切れていると言った修得の言葉は間違いではなく、領議政の手前、おおっぴらに宮殿に娘を訪ねることもできない修得の苦悩も察するに余りあった。
今、別れたら、今度はいつ逢えるか判らない。見送る父親、見送られる娘、両者ともにその想いは同じであったろう。