身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
あまりの言いたい放題に、ユンはすっかり毒気を抜かれてしまった。その間にも女はまだ熱い揚げたてのパンを袋にさっと入れ、ユンにではなく春花に差し出した。
「今日はお美しい奥方さまもご一緒ってことで、ご祝儀に三つ余分に入れておきました。奥さま、こんなむさ苦しい店ですけど、良かったら、また、旦那さまとおいで下さいましね」
如才ない女房は春花にまで愛想を振りまいている。
「まったく無礼な」
ユンは言葉ほどには怒っていない口ぶりで肩を竦めた。傍らの春花がクスクスと忍び笑いをしているのも憎らしい。
「今日はお美しい奥方さまもご一緒ってことで、ご祝儀に三つ余分に入れておきました。奥さま、こんなむさ苦しい店ですけど、良かったら、また、旦那さまとおいで下さいましね」
如才ない女房は春花にまで愛想を振りまいている。
「まったく無礼な」
ユンは言葉ほどには怒っていない口ぶりで肩を竦めた。傍らの春花がクスクスと忍び笑いをしているのも憎らしい。