身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
確かに、市を行き交う人々は皆、服装も粗末だし、ゆとりのある生活を送っているようには見えない。表情こそ生き生きとしているものの、春花の指摘するように、暮らしそのものは一日を過ごすのがやっとという有様の者が多いのである。
だが、店主の男があからさまに落胆した様子なのを見て、春花は小さな吐息をついた。
「それでは、蒼色の靴の方を」
「よし、では、そちらにしよう」
鶴の一声で、蒼色の靴に決まった。春花の希望で買ったばかりの靴を履いていくことになった。箱に今まで履いていた靴を入れて貰った。
だが、店主の男があからさまに落胆した様子なのを見て、春花は小さな吐息をついた。
「それでは、蒼色の靴の方を」
「よし、では、そちらにしよう」
鶴の一声で、蒼色の靴に決まった。春花の希望で買ったばかりの靴を履いていくことになった。箱に今まで履いていた靴を入れて貰った。