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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

「私」
 何か言おうとしても言葉にならず、春花は低い嗚咽を洩らした。
「うっ、えっ、えっ」
 好きで、こんな状態になったわけではない。大体、誰が自分をこんな風にしたのか。あれほど嫌だと何度も訴えたのに。
 と、熱い手が春花の手を握り、そっと顔から外した。
「泣かなくても良い。これからは、もっと気持ちよくなるから」
「え?」
 春花は眼を見開いた。

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