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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

「畜生、手前、何しやがる」
 のっぽが喚いたと同時に、後ろから手をねじり上げられた。
「い、痛ぇ」
「無抵抗な若い女に良い大の男が寄ってたかって何やっんだ、ええ!?」
 と凄む様も板についているのは、どうやら数ある妓楼の用心棒らしい。粗末な木綿のパジを纏い、長い髪を結わずに無造作に後ろで括っている。既に成人に達しているのであろうのに、髪を結わないというのも風変わりな男である。

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