テキストサイズ

身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

「若さま(トルニム)方、遊ぶのも良いですが、たいがいになさって頂きませんと。うちの見世の前でうちのお客さまが素人娘を攫って慰みものにしたとあっちゃア、見世の体面にも拘わりますからね。粋な遊び人というのは商売女を相手にしても素人には手を出さないもんですぜ」
「わ、判った。済まぬ。このようなことは二度とせぬゆえ、今日のところは見逃してくれ」
 のっぽが震えながら言い、光王と呼ばれた男は漸く手を放した。のっぽは脱兎のこどく逃げ出し、その後を投げ飛ばされた小男が追っている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ