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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り

 この時、明姫はよほど伯母にユンとのことを相談してみようかと思った。自分の初恋のこと、相手の男が集賢殿の学者であること、できれば早くに女官を止めてユンと結婚したいと考えていること。
 この伯母以外、ユンとの将来について相談できる存在はいない。
 明姫が口を開きかけた時、崔尚宮が機先を制するように言った。
「そなたが女官の仕事にも飽きて、もう宮殿を下がりたいと思うのなら、それも良かろう。女官を止めて相応の家門の男に嫁ぐというのなら、それでも構わぬ」
「伯母上さま、実は」

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