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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り

「朴尚宮、何を愚図愚図しておる」
 烈火のごとく怒った大妃が一喝したのと、凜とした声が響き渡ったのはほぼ時を同じくしていた。
「母上、しばしお待ち下さいませ」
 怒り狂った大妃が唖然として横を見た。
 王が穏やかな声音で言った。若い王は怒りまくる母とは対照的に、この緊迫しきった場におよそ似つかわしくない落ち着いた様子を見せている。

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