身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
崔尚宮はしばらく明姫の背を撫でていたが、やがて立ち上がった。
「私は私なりの今の気持ちをそなたに伝えた。後は、そなた自身が自分でよく考え、応えを出すが良かろう。だが、私は、そなたに後になって後悔するような人生を歩んで欲しくはない。ご幼少の頃からお心淋しくいらせられた殿下にお幸せになって頂きたいのと同じくらい、そなたの幸せをも願っている。それだけは忘れないで欲しい」
扉が静かに閉まった後、明姫はいつまでもその場に座り込んで宙を見据えていた。
「私は私なりの今の気持ちをそなたに伝えた。後は、そなた自身が自分でよく考え、応えを出すが良かろう。だが、私は、そなたに後になって後悔するような人生を歩んで欲しくはない。ご幼少の頃からお心淋しくいらせられた殿下にお幸せになって頂きたいのと同じくらい、そなたの幸せをも願っている。それだけは忘れないで欲しい」
扉が静かに閉まった後、明姫はいつまでもその場に座り込んで宙を見据えていた。