身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択
「できれば、こんな話はしたくなかった。ですが、母上、忘れたとは言わせない。母上が孔淑媛(コンスクウォン)を殺したのではありませんか」
「偽りを申すでない。孔淑媛は自ら生命を絶ったのです。それは、殿下ご自身もよくご存じのはず」
「確かに、彼(か)の御方は自害された。しかしながら、彼女を追いつめたのは母上ではないのですか? とことんまで追いつめて、しかも淑媛が懐妊した身と知りながら、鞭打つという酷い所業をなさった。彼女の流産の原因が母上の度を過ぎた体罰のせいではないと誰が言えましょう」
「よくもこの母にそのようなことが仰せになれるものです。確かに、あなたは国王ですが、私はその王を生んだ母ですよ。その母に逆らうというのですか?」
「偽りを申すでない。孔淑媛は自ら生命を絶ったのです。それは、殿下ご自身もよくご存じのはず」
「確かに、彼(か)の御方は自害された。しかしながら、彼女を追いつめたのは母上ではないのですか? とことんまで追いつめて、しかも淑媛が懐妊した身と知りながら、鞭打つという酷い所業をなさった。彼女の流産の原因が母上の度を過ぎた体罰のせいではないと誰が言えましょう」
「よくもこの母にそのようなことが仰せになれるものです。確かに、あなたは国王ですが、私はその王を生んだ母ですよ。その母に逆らうというのですか?」