身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第6章 第二話 【桔梗の涙】 予知夢
何故か、ユンと明姫の祖母クヒャンは初対面から気が合うらしい。その後、クヒャンは明姫が正式に宮廷入りするに際してユンが国王であると知った。何しろ彼は明姫にも祖母にも最初は〝集賢殿(チッピョンジョン)の学者(ソンビ)〟だと身分を偽っていたのだから。
ところが、意に反して、祖母はユンが王であると知っても、さほど愕いた風はなかった。占い師でもある祖母には既にかなり前から、ユンが尊い身分の若者であることを知っていた。だから、今更愕く必要もなかったのだ。
「そなたの方こそ」
ユンが明姫の額にそっと口づけを落とした。
ところが、意に反して、祖母はユンが王であると知っても、さほど愕いた風はなかった。占い師でもある祖母には既にかなり前から、ユンが尊い身分の若者であることを知っていた。だから、今更愕く必要もなかったのだ。
「そなたの方こそ」
ユンが明姫の額にそっと口づけを落とした。