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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第7章 第二話 【桔梗の涙】 異変 

 だが、十四歳の国王は怒りもせずに、にこりと笑ったのだ。
―やはり中殿も怖いんだね。実を言うと、私も怖いんだ。こんなことを白状してしまうと、情けない男だと新婚早々嫌われてしまうかもしれないけど。
 身を固くして無言を守り続ける王妃に、王は優しく言った。
―私はまだ十四、あなたは十五だ。焦らなくても、お互いがその気持ちになるまでゆっくりといこう。

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