身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
すると、その朝、王妃の許まで朝食を運んだ女官たちの中の何人かが似顔絵に見憶えがあると証言した。
―あまり見かけない顔だとそのときは不審に思ったのですが。
と、彼女たちは一様に申し訳なさそうに言った。
どこの殿舎でも朝は忙しいと相場が決まっている。とりわけ王の住まいである大殿や中宮殿は少しの問題もないように朝の配膳を終えなければならず、見憶えのない顔が一人混じっているような気がした程度で、いちいち思い煩っている暇などない。
―あまり見かけない顔だとそのときは不審に思ったのですが。
と、彼女たちは一様に申し訳なさそうに言った。
どこの殿舎でも朝は忙しいと相場が決まっている。とりわけ王の住まいである大殿や中宮殿は少しの問題もないように朝の配膳を終えなければならず、見憶えのない顔が一人混じっているような気がした程度で、いちいち思い煩っている暇などない。