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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決

 ああ、明姫。私の太陽、私の宝物。 
 そなたがいつも側にいてくれるなら、私は立派な王にもなってみせよう。 
 あの日、彼の眼に焼き付けられた眩しい明姫の笑顔は、今もなお彼を魅了してやまない。
 そなたの笑顔を守るためには、私はこの玉座さえ投げ出すだろう。
 他人が聞けば、国王にあるまじき発言だと非難されるのは判っている。それでも、ユンは本気だった。
 この世で欲しいと思うのは明姫だけ、抱きたいと思うのも明姫だけ。もう偽りの愛を愛してもいない女たちに囁くのはご免だ。

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