身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
いつも側にいて、彼の涙をぬぐい、また今日のように衷心から諫めてくれたのも黄内官だ。実の両親よりも近く、信頼できるのがこの大殿筆頭内官であった。
実の母には、どれだけ温もりを求めても、けして得られなかった。その温もりを、この年老いた内官は彼にわずかなりとも与えてくれのだ。
母の愛情に飢えて育ったせいか、ユンは明姫と知り合ってからというもの、彼女にやたらと膝枕をさせたがった。明姫も彼の生い立ちや大妃との関係を知っているから、微笑んで好きなようにさせてくれる。
「そういえば、明姫にしばらく膝枕をして貰ってないな」
実の母には、どれだけ温もりを求めても、けして得られなかった。その温もりを、この年老いた内官は彼にわずかなりとも与えてくれのだ。
母の愛情に飢えて育ったせいか、ユンは明姫と知り合ってからというもの、彼女にやたらと膝枕をさせたがった。明姫も彼の生い立ちや大妃との関係を知っているから、微笑んで好きなようにさせてくれる。
「そういえば、明姫にしばらく膝枕をして貰ってないな」