身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第10章 第二話 【桔梗の涙】 切ない口づけ(キス)
「よろしいか、私の言うことをよく聞かれよ。金淑媛、あなたの罪は既に確定しているも同然だ。あなたが認めようと認めまいと、いずれ相応の処罰をその身に受けることになるだろう。だが、あなたが強情にいつまでも自分は無実だと言われるなら、我々としては拷問をせねばならない。どうせ処罰される身であれば、これ以上の責め苦は受けたくはないのでは? 金淑媛」
「拷問にかけられようとかけられまいと、私の申し上げることは変わりません。私は中殿さま暗殺の首謀者ではありません」
義禁府長があからさまな吐息をついた。その髭面には呆れたような表情が浮かんでいる。
「拷問にかけられようとかけられまいと、私の申し上げることは変わりません。私は中殿さま暗殺の首謀者ではありません」
義禁府長があからさまな吐息をついた。その髭面には呆れたような表情が浮かんでいる。