身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
「行こう」
ユンは小さな声で言い、足早に歩き出した。維俊が慌ててその後を追う。
山門をくぐると、直に広大な敷地に点在する諸伽藍が見えた。本堂に向かおうとしたその時、ユンはハッとした。
「殿下、まずは慈慶和尚にお会いしてはいかがでしょう」
維俊が言うのに、ユンは〝シッ〟と人差し指を唇に当てた。ユンは愕く維俊を引っ張るようにして近くの小さな建物の影に身を潜めた。
「殿下―」
なおも言いかけた維俊が息を呑んだ。
ユンは小さな声で言い、足早に歩き出した。維俊が慌ててその後を追う。
山門をくぐると、直に広大な敷地に点在する諸伽藍が見えた。本堂に向かおうとしたその時、ユンはハッとした。
「殿下、まずは慈慶和尚にお会いしてはいかがでしょう」
維俊が言うのに、ユンは〝シッ〟と人差し指を唇に当てた。ユンは愕く維俊を引っ張るようにして近くの小さな建物の影に身を潜めた。
「殿下―」
なおも言いかけた維俊が息を呑んだ。