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妖艶怪

第15章 第15章

「おばあちゃんその本貸して」

そう言ったのはレイだった。
俺はびっくりして
レイを見た。

「アタシ…
やっぱユーヤが好き…」

そう言って俺を見る。
俺は胸がいっぱいだった。

「だけど…
オクターになんて
言ったらいいんだろう…
あ!!!!」

いきなり大声を出すから
全員が飛び上がった。
なんなんだよ…

「たまごぉ…」

また泣きそうになるレイ。
卵ってなんだ?

「レイ…卵って」

お父さんの表情が変わる。

「子どもがいるのね??!」

お母さんが
悲鳴にも似た声で言った。
子ども?子ども?子ども????
子どもって子ども??
誰の?俺の?俺とレイの?
それとも…タコ野郎の?


レイ…子どもってなんだよ?

自分の声が震える。
レイは俺をただ見つめた。

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