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異能者の望むもの

第6章 能力対抗戦

あれから俺はみんなの戦いぶりを見ていた。

結局E組とF組の戦いはF組の勝利で幕を閉じた。

「皆さん、凄かったです。僕なんか手も足も出ませんよ……」

戦い終わったみんなが帰ってきて、そう言いながらちょっと落ち込んだふりをする。

「大丈夫ですよ。境夜君の事は私達が守りますから」

「そうだよ! 境夜はずっと僕達の戦い見ててくれればいいからさ!」

フォローになってるのかなってないのか……。

「はい。ありがとうございます」

そういってお得意の笑顔を作る。

「……う、うん」

あれ? なんか顔そらされた。なんか不味かったか?

「と、ところで明日の対抗戦は2年生だけどみんなはみるのか?」

顔をそらされたことについて考えていると、少し動揺したような要が話しかけてくる。

ん? なんで動揺してんだ?

ま、いっか。

「僕は見るつもりです」

特に気にすることもなく要の話にあわせる。

「そっか。福と野木村は?」

「うーん。そうだなぁ。僕も友達と先輩の見とこうかなぁ。強そうな人いたら面白そうだし」

面白そうって……。ああ、そっか。そうだったな。福は極度の戦闘狂だったな。

「そうですね。私も友達と見るつもりです」

「そっか。じゃあ、二人はとりあえずはばらばらかな?」

「「そうだね(ですね)」」

「じゃあまた二日後に」

「「うん!(はい)」」

あれ? 俺が知らない間に話が進んでる?

ま、いっか。

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