テキストサイズ

お金の関係

第18章 好き



詩織「心が痛い…充さんと会えなくて…
ずっと苦しくて悲しくて…」

充「…」

詩織「好きなんです、あなたが…」



告白しながら
泣いてしまっていた詩織
もしこれで拒否されたら充の事は諦めよ

充への想いを断ち切ろう
そう思っていた



詩織「でも…でも充さんにその気がない
なら…」

充「…」

詩織「充さん?泣いて…」

充「…あっ」



視線を上げ
涙目で充を見つめると
充も詩織と同じように泣いていた
自分が泣いている事
詩織に言われるまで気づかなかった充
それほど、その涙は充にとって
突然の涙だった
ようだ



充「…」

詩織「どうして…何で充さんまで泣くん
ですか…充さんは私の事…」

充「…」

詩織「充さん?」

充「好きだ…」

詩織「…今…なんて…」

充「詩織、俺はお前が好きだ、ずっと…
ずっと好きだった…」

詩織「充さ…!!」

充「…」



自分の中の
詩織に対する素直な気持ちを伝え
充は力いっぱい強く、詩織の事を抱きし
めた
久しぶりに感じる充の体温、感触
その懐かしい匂いに安心したのか詩織は
ゆっくり目を閉じ
身を任せた


ストーリーメニュー

TOPTOPへ