お金の関係
第5章 罰
充「勘違いするな、俺とお前は対等じゃ
ない」
詩織「…」
充「5億円の借金がある限りお前は俺に
逆らえない、わかったな」
詩織「…ぐすっ…はいっ…」
充「…」
勘違いしていた
自分と充の間にお金の契約があっても
私物宣言、もの宣言されても
自分は充と対等なのだと
同じだと思っていたし疑わなかった
でも違った
詩織「…」
充「早く立て、帰るぞ」
詩織「…はい」
自分はもの
それ以上でもそれ以下でもない
充にとって自分は借金で差し押さえたも
の
ものでしかない
詩織「…」
充「白石が心配するだろ、涙拭け」
詩織「…すいません」
充「…」
渡された
綺麗なハンカチ
しかしこの優しさも自分に向けられたものではなく
迎えに来ていた
執事、白石への配慮からだった
充「…」
詩織「…」