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お金の関係

第6章 デート



詩織「…」

充「詩織?」

詩織「…ごめんなさい…ちょっとトイレ
に…」

充「…」



充から逃げるように
トイレに駆け込み頭を抱えた詩織

充とこうして一緒に出かけたり
自分の言葉で充が笑い自分も笑顔になる
嬉しいし楽しい事だった
だけど…



詩織「…」



だけど
勘違いしてはいけない
自分は充にとって結局はものでしかなく
対等ではない
5億円の借金がある限り
自分は充と対等になれないのだから



充「…」

女子「充?やっぱり充だ!!」

充「…お前、何で」

女子「偶然ね」

充「…」



目の前に現れたのは
あの日、充とキスしていた女子だった
女子は充の横に腰掛けると馴れ馴れしく
腕を組んできた
まるで
充の恋人のように…



女子「ねえ充、動物園なんかよりどっか
他の…」

充「…黙れ…失せろ」

女子「えっ?」

充「聞こえなかったか?失せろ」

女子「充…」

充「彼女でもないのに馴れ馴れしくして
本当迷惑してんだよ、いい加減わかれよ
このブス」

女子「ブスって…もういい!!」

充「…」


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