テキストサイズ

お金の関係

第6章 デート



充「詩織」

詩織「…ごめんなさい」

充「詩織、謝ってるだけじゃわからない
だろう、一体誰に…」

詩織「ごめんなさい…本当に…」

充「詩織!!もう謝るな」

詩織「でもっ…でもせっかく…充さんが
私にって選んでくれた服なのに…なのに
なのに私…」

充「…気にするな」

詩織「でもっ」

充「いいから…それより早く着替えない
と…」

詩織「…」



びしょ濡れになった服
その服は今朝、何百、何千の服の中から
充が詩織にと選んでくれた大切な
大切な一着だった

それなのに
それなのに自分は…



詩織「…ごめんなさい…本当に…本当に
ごめんなさい…」

充「いいから…行くぞ…」

詩織「…!?」

充「…」



繋がれた手
水に濡れ冷たくなった自分の手とは違い
温かい充の手に安心したのか詩織は
我慢する事が出来ず
泣いてしまった



詩織「…ぐすっ…ごめんなさい…」

充「もういい…いいから泣くな…詩織が
泣くと…俺まで辛くなる…」

詩織「…はいっ」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ