テキストサイズ

お金の関係

第9章 お見合い話



メイド「詩織様」

詩織「…」

メイド「詩織様?」

詩織「えっ?何、聞いてなかった」

メイド「そろそろお休みの時間になりま
すが…」

詩織「あぁ…もうそんな時間か…」



充が戻るまで
待っていようと思ったが
いつの間にか時刻は夜の11時を回って
いた
しかし
そんな時間にも関わらず充はまだ
帰って来なかった



詩織「…もう寝るね」

メイド「かしこまりました」

詩織「…」



お風呂に入り
早々とベッドに入った詩織
詩織がこの家に住み始めてから毎日
この大きなベッドで充と一緒に寝ってい
た詩織
でも今夜、充はいない
充のいないベッドは普段より広く感じ悲
しくなった



詩織「…広いな」



手を伸ばせば
すぐ届く距離に充はいた
触れたいと思えばすぐ触れる事が出来た
でも
今夜だけは…



詩織「…充さんっ…」



悲しくて辛くて
いつの間にか詩織は泣いていた
泣くのが恥ずかしくて
両手で目を押さえ何度もパジャマで涙を
拭ったが
溢れ出る涙を止める事は
出来なかった


ストーリーメニュー

TOPTOPへ