Sky Blue
第2章 帷
……―――泉の父親は誰もが知る大手企業の社長だ。
社長の息子といっても、決して世に言う、お坊ちゃん扱いを受けている訳ではない。お手伝いさんなんて勿論いないし、学校へも電車を使って普通に通学している。
――――父親は記憶の限り多忙な人で、当たり前だが、遊んで貰ったことなんて全くない。
立食パーティーや、有名なピアニストの演奏会など、様々な企業の会社役員が足を運ぶ娯楽的な集まりに2、3回程連れて行って貰ったことがあるだけだ。
父親との稀な外出に、あの頃のオレは嬉しさと共に僅かながら、くすぐったさを覚えていたっけ…。
将来大きくなるであろう企業のお偉いさん方にオレという世継ぎの存在をアピールし、少しでも繋がりを作る目的を兼ねていたことぐらい今となっては容易に想像出来るが…………
とにかく幼い頃は父親に認められたくて必死だった…。
まぁ、結局テストで1番になっても、今はもうやめてしまったバイオリンのコンテストで優勝しても誉められることなんてなかったけれど…。
さらにここ何年かまともな会話すらしていない。
顔を合わせたところで話すことなんて何もないし、あの人は自分の会社を大きくすることしか頭にない人だから、オレや9歳下の妹が学校で何をしようと、興味がないのだろう。
お互い必要以上に干渉しない。それがいつしか家族の中での暗黙のルールとなっていた…所詮“家族”とは名ばかりの関係だ。
――― A continues to the following chapter.
社長の息子といっても、決して世に言う、お坊ちゃん扱いを受けている訳ではない。お手伝いさんなんて勿論いないし、学校へも電車を使って普通に通学している。
――――父親は記憶の限り多忙な人で、当たり前だが、遊んで貰ったことなんて全くない。
立食パーティーや、有名なピアニストの演奏会など、様々な企業の会社役員が足を運ぶ娯楽的な集まりに2、3回程連れて行って貰ったことがあるだけだ。
父親との稀な外出に、あの頃のオレは嬉しさと共に僅かながら、くすぐったさを覚えていたっけ…。
将来大きくなるであろう企業のお偉いさん方にオレという世継ぎの存在をアピールし、少しでも繋がりを作る目的を兼ねていたことぐらい今となっては容易に想像出来るが…………
とにかく幼い頃は父親に認められたくて必死だった…。
まぁ、結局テストで1番になっても、今はもうやめてしまったバイオリンのコンテストで優勝しても誉められることなんてなかったけれど…。
さらにここ何年かまともな会話すらしていない。
顔を合わせたところで話すことなんて何もないし、あの人は自分の会社を大きくすることしか頭にない人だから、オレや9歳下の妹が学校で何をしようと、興味がないのだろう。
お互い必要以上に干渉しない。それがいつしか家族の中での暗黙のルールとなっていた…所詮“家族”とは名ばかりの関係だ。
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