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運命に導かれて

第5章 愛の行方

「そんな証拠が、どこにあるとおっしゃるんですか!!」


執事長が口をはさんだ。


「証拠ならある」


王が合図すると、メイドが一枚の布を持ってきてテーブルに広げた。


隣国の王と王妃と、オルフェウスが息をのんだ。


かなり汚れてはいたが、隣国の紋章が描かれた布だった。


「この布が、ディアナの家に大切に保管されていたのだ。つまり、ディアナが保護された時に身につけていたもので、母親がしまっておいたのだろう、ディアナの身元を探す手掛かりだと思って。しかし身分の低かった彼女には知識もなく、これが何のマークなのかわからなかったのだ」


「その通りです!」


隣国の付き人の青年が口をはさんだ。

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