
いろんな…H
第4章 彼氏の…弟
高校に入学したばかりの私は
これから先の事に漠然とした不安を持っていた
何となく周りに合わせて生きていくことに
自分である意味があるのか・・・なんて
答えのない事をぼーっと考えながら
校庭に出て散っていく桜を見上げ
物思いにふけっていた
桜に見とれてただ
花びらが風に踊らされているのを目で追ってた時
ビューッ
突然強い風が吹き砂ぼこりか舞い上がり
油断していた私の目に入ってきた
「痛ったい!」
コンタクトをしているから痛みで目が開けられなくなってしまう
しゃがみこんだ私の後ろから
「どうした?」
優しい男の子の声がした
「コンタクトしてる目に砂が…イタタ…」
「さわるな…目つぶてろよ保健室連れてってやるから」
そう言ってその男の子はゆっくり手を引っ張って本当に連れていってくれた
