テキストサイズ

赤い花~情欲の檻の中で~

第3章 MemoriesⅡ

 祥吾の方は一連の行為が終わった後は、シャワーを浴びて、いつもと変わらない様子に戻っている。彼の後で美華子がシャワーを使って浴室から出てきた時、彼は既に背広をきちんと着込み、ソファに座って煙草をくゆらせていた。
 美華子はまだバスタオルを身体に巻き付けたままだというのに、彼のその落ち着きぶりはどうだろう! こんな時、美華子はいつも普段は優しい彼が恐らくは隠し持っているのであろう冷酷さを感じた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ