赤い花~情欲の檻の中で~
第3章 MemoriesⅡ
美華子は愛情が伴っていれば、多少の荒々しい行為も許せるとは思っている。しかし、ただレイプするように身体だけを幾度も奪われるのは、やはり女としては嬉しいものではなかった。
セックスに心を求めるのは女の我が儘だ。いつか男性誌の〝オトコの本音討論会〟なる実にくだらない特集で誰かの発言として取り上げられていた科白がふと頭をよぎる。
この日の行為は何故か、美華子にとってはもどかしいままに終わった。二時間余りで三度も絶頂を味わったのだから、身体的には満ち足りているといえるのかもしれないが、その割には何か燃え尽きていないような、くすぶっているような感覚が残った。
セックスに心を求めるのは女の我が儘だ。いつか男性誌の〝オトコの本音討論会〟なる実にくだらない特集で誰かの発言として取り上げられていた科白がふと頭をよぎる。
この日の行為は何故か、美華子にとってはもどかしいままに終わった。二時間余りで三度も絶頂を味わったのだから、身体的には満ち足りているといえるのかもしれないが、その割には何か燃え尽きていないような、くすぶっているような感覚が残った。