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海蛍

第16章 君と私と花火と

あのそっけなかった態度が

あの冷たかったハルの態度が嘘のように凄く優しく微笑む。



何だか嬉しくて涙腺が緩む。



私、泣かないって決めた癖に泣いてんじゃん。


ここで泣いてる場合じゃない!



そう思ってグッとこぼれそうになる涙を抑えハルに精一杯の笑顔を向ける。


ハル私の手を更にギュッと握って少し花火のせいか頬を赤く染めながら花火を真っ直ぐ見つめてた。


その横で


頬どころか顔全体赤く染めつつ、涙堪えつつ何とも言えない笑顔を作りつつ花火を見つめる私。



目の前で広がる沢山の花火を楽しみながら

ただ『今』という時間を大切に過ごすかのように

ただ静かに花火を2人会話する事なく見つめていた。

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