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海蛍

第2章 2012年 夏


「まぁ上がれよ!!」

と雅人は彼の背中を押しながら部屋の中へ案内した。

「あ、蛍!これ買って来たよ!」


上機嫌で買い物袋渡す雅人に

『あ、ありがとう・・』

と少し戸惑いながら返事をする私。


「ん?どうかした?」


と私の目線に屈み、“熱かな?”なんて言いながら額に手を当ててくれた。




のに



向こうから彼・・ハルの視線に気付き雅人の手を振り払ってしまった。

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